看護部長 ごあいさつ

みなさんが(新入職員)看護を学びはじめた3・4年前は、コロナウイルス感染症が蔓延し医療現場はその対策に翻弄されていました。そして現在、一般社会ではコロナ以前にもどりましたが、医療・介護現場はいまだクラスターが発生し終息したわけではありません。医療現場の厳しさを実感し、どんな状況でもあきらめない先輩看護師に触れ、めざす看護師への歩みをはじめてください。

私たちが加盟する全日本民主医療機関連合会は「無差別平等の医療と福祉の実現」を掲げ、患者さんや地域そして私たちがその人らしく生きられる社会をめざし、医療従事者・主権者として行動してきました。全日本民医連のナースアクションは「看護職の処遇改善」や「高等教育無償化」を求め厚労省や文科省との交渉、国会議員への訪問を重ねてきました。看護学生も一緒に行動し大変頼もしく感じました。
今年は戦後80年、世界では武力行使で多くの市民が犠牲となり、核兵器の恐怖にもさらされています。昨年ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会の田中煕巳さんは、受賞の経緯として「ウクライナ・ガザ等の情勢を世界的な関心にしたい思いでの受賞であった」とおしゃっていました。日本の役割として「Think globally Act Locally(地球規模で考え地域で行動する)」を、いのちの尊さに触れる医療従事者として今一度考える必要があると思います。
目の前の患者様のケアは勿論ですが、社会のしくみ世界の動きを捉え、広い視野をもって人々のいのちと健康に向き合い、そして行動できる看護師になっていただくことを切に願います。

みなさん自身は期待とともに不安もあると思います。私たちは一人で悩まず仲間と共に成長できる職場づくりを大切にしています。看護職として切磋琢磨し、より一層看護が輝くよう共に創造していきましょう。(新入職員への挨拶要旨)

2025年4月 公益社団法人京都保健会 看護部長 小泉智香子

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